ソファの搬出作業

今日も陽気がよく、気持ちのいい朝でした。

本日は件数があまりなく、しかも家具類の査定のみのお客様でしたので、

乗用車で巡回しようかと思いました。

しかし今までの経験上、家具類の買取査定の場合は、今すぐにもお引き取りを希望されるケースが意外にも多いので、

気を取り直して、トラックでの巡回です。

 

ご依頼は、民芸家具のサイドボードとソファベッド、そしてタワー型チェストなどの高級ブランド家具です。

思っていた通り、すぐのお引き取りをご希望でした。

 

1階からの搬出ですが、障害になる7段の下り階段とドア高170cmの狭いドアあります。また、トラックまでの路上は斜めに下り勾配です。

●かなりの重量があるサイドボード(民芸家具ですから、無垢材の重さはなかなかのものです💦)

●高さのあるタワーチェスト

●重量・大きさ共にあるソファーベッド

これらの搬出に一度は『後日改めて、スタッフと2人で参ります。』と答えたものの、

折角トラックで来たし、午後は比較的時間に余裕があるし、何よりお客様がすぐにでもお引き取りを希望されているし……

と言うわけで一人での作業開始です。

 

サイドボードもチェストも階段を滑らせたり、転がしたりしながら、

(転がしたりとは、家具などを床面に対し滑らせたりできない場合に、まず横向きに立て、続いてそのまま転がすかのように、逆さに倒し、続けてまた横向きに立てたりして進路を進めること。ただし、傷にならないよう毛布などの干渉材を挟みながら、慎重に転がす必要があります。)

スムーズに搬出を完了させました。

 

しかし!ソファーベッドの搬出は、大変な作業となりました。

ソファーベッドの仕様は、座面を持ち上げると収納スペースがあるタイプの製品です。

背もたれをフラットにする(ベッド状にする)場合は、座面を持ち上げていっぱいまで倒してから戻す方式です。

このタイプのソファは、収納のないタイプや引き出し式の収納タイプのソファと違い、

背もたれ面と座面との両面が可動するソファです。

さて、なぜ このタイプのソファが搬出困難なのかと言いますと、搬出中に背もたれと座面が向きや荷重により、勝手に動いてしまうことです。

フラットの状態になっていてほしい場面にバキバキッという音とともに、背もたれが起きてしまったり座面が跳ね上がったりします。

しかも一度起きてしまった座面や背もたれは、もう一度いっぱいまで倒さないとフラットになってくれません。

ならば、最初から倒れないように運べば……となりますが、ソファベッドの倒れを防ぐには、箱入りの状態にするより方法がないのです。

巻段ボールやエアキャップでくるんだり、ひもで縛っても座面は背もたれの可動を止めることはできないのです。

 

この作業を、搬出中の狭い通路や階段途中などで一人で行うのは結構労力を要します。しかも重量のある製品の場合はかなりのエネルギーを要します。

しかし、そこは慣れたもの、汗びっしょりになりながらも作業を終えました。

まずは、ソファをフラットにし、居室通路を立てて滑らし、ドア高を通らないのでドア口で斜めに倒してソファが開かないように注意しながら持ち上げ、頭からせり出し、階段を斜めにして持ち運び、そのまま一気にトラックゲートまで持ち運びです。

 

半日分のエネルギーを使い果たしました。

しかしながら高級なブランド家具のご依頼、誠にありがとうございました。

ABOUTこの記事をかいた人

中谷 まさひろ

私は、今日にいたるまで30年間培ってきました古物商知識をもとに、お客様からのご依頼品の価値をしっかり見極め、誠実な査定を行う事を旨としております。古くても価値のあるお品物に精通しており、特に古い家屋内の仕分け作業力には負けない自信があります。また、お引越しに伴う廃棄物を処分するにあたり、お客様にとってのより適切な処分方法のアドバイスも行っております。どうぞおまかせください!