銃砲・刀剣が家にあったら

先日お客様の買取査定のご依頼で、歴史のある戸建てのお宅に伺いました。

骨董品と和服の査定をしておりますと、奥さまからお問い合わせがありました。

『中谷さんは、刀の査定もお願いできますかしら?』

『はい、刀剣類の扱いもございますので大丈夫ですよ』

そこで、奥さまのお亡くなりになられたお父様がお持ちであった、脇差しを拝見しました。

ところが、この脇差しには登録証がないとのことです。

どうやら、ご先祖様から受け継いできた刀剣のようです。

皆様もこういった刀剣が納戸や蔵の中から出てきたことはありませんか?

刀剣が出てきても、該当する許可証がない場合は、売買できないのはもとより、所持することもできず、発見届けをしないといけないのをご承知ですか?

 

それでは、許可証のない刀剣を見つけた時の手続きをご案内いたしましょう。

① 刀剣類を発見する。

② 所轄警察署に発見の届け出を行う。

③ 警察署から、『発見届出済証』が交付される

④ 住んでいる都道府県教育委員会へ登録申請を行う

登録申請書に必要事項を記入し、『発見届出済証』と一緒に審査会受付へ提出し、登録審査手数料6,300円を払い込む

⑤ 登録審査委員が該当の刀剣を登録の基準を満たした刀剣であると認めた場合は、登録原票・登録証を作成し、東京都教育委員会が『銃砲刀剣類登録証』を交付する。

なお、基準に満たない刀剣と判断された場合は、『登録不可通知書』を交付します。

そして、登録不可の刀剣は所持することはできませんので、所轄警察署へ『登録不可通知書』と一緒に提出します。

また、登録を希望せず所持を望まない場合は、所轄警察署へ無料にて廃棄の申請ができます。

 

大事なことは、刀剣を登録なしに所持したり持ち歩いた売買したりしては絶対にいけないということです。

違反した場合は、不法所持となり懲役または罰金が科せられます。

ただし、登録の目的で警察へ持参することは、不法所持から免除されます。

 

ご不明なことがあれば、何でもご相談ください。

 

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

中谷 まさひろ

私は、今日にいたるまで30年間培ってきました古物商知識をもとに、お客様からのご依頼品の価値をしっかり見極め、誠実な査定を行う事を旨としております。古くても価値のあるお品物に精通しており、特に古い家屋内の仕分け作業力には負けない自信があります。また、お引越しに伴う廃棄物を処分するにあたり、お客様にとってのより適切な処分方法のアドバイスも行っております。どうぞおまかせください!